仕事でアイディアが出ない、と嘆くひとは圧倒的に経験値が足りてない。足りない経験値を補うための簡単な三つの方法。

投稿日: カテゴリー: コラム, ビジネス論

 

「もっとちゃんと考えてこいよ!」

静まるオフィスと居たたまれない空気。

仕事で企画を出すように言われて、苦々しい思いをしたことは無いだろうか?
何回書き直しても、「これじゃダメだ」と言われ、結局その案は採用されない。

何がダメだったのかもわからず、先輩の案ばかりが褒められる。
そればかりか、最近では同期の案も採用されるようになってきた。

また来週は別の企画会議が迫っている。
企画に押しつぶされそうだ。

才能が無いのだろうか?

自分はこの仕事には向いていないのだろうか?

いっそ、こんな会社なんかやめてしまおうか…

そんな悩みを抱えてる人も少なくないハズだ。

でも、安心して欲しい。

それはなにも「才能」が無いのではない。
ましてや「努力」が足りないワケでもない。

ただ単純に、「経験値」が足りないだけなのだ。

それは先輩社員や上司に比べたら当然だ。

そもそもの勤続年数が違う。
書いてきた企画の量が違う。
通してきた企画の数が違う。

きっと、5年、いや3年もすれば追いつけるに違いない。

でも、同期はどうだ?
入社した日は一緒のハズなのに、どうしてこうも差が出来る?

劣等感や悔しさで、自分はますます出来ないやつだと思い込み、落ち込んでいく。

ただ、そんなことをしていたって、その差は埋まらない。

じゃあ、どうすれば良いのか?

今回は、そんな足りない経験値を補うための、簡単な3つの方法を紹介しよう。

1.本を読もう

何をいまさら当たり前のことを!と思った君。

では、君はいったいどれだけの本を読んでいる?
その数は同期よりも多いか?

どんなジャンルの本を読んでいる?
そのジャンルは仕事の延長線にあるのか?

大事なのは、「量と質」のバランスだ。

せっかくの1年の始まりだから、ここは一度しっかり考えてみてほしい。

なにも1年に300冊くらい読もう、なんて言わない。
いや、普通はムリだ。
速読を極めてる人になら出来るかもしれない。
あるいは書評家ならそれが仕事だから仕方ない。

でも、普通のサラリーマンにとって、その数は自殺行為だ。
1年は52週しかない。
1週間に1冊でも、年間で52冊しか読めないのだ。

もし、自分は良く本を読む方だ、と思っているなら、去年何冊読んだか数えて欲しい。
10冊も読んでいたらいい方だろう。
今年はその1.5倍を目指そう。
10冊だったら15冊。
20冊だったら30冊。

もし、読書習慣が全くないのなら、年間6冊からはじめてみよう。
1週間に1冊なんて絶対ムリだ。
2ヶ月に1冊。
年間で捉えたら、そんなに難しくないハズだ。

そして、重要なのはジャンル選び。

残念ながら、推理や恋愛などのストーリー小説は数に数えない。
エッセイなどはギリギリかな。
あくまでビジネスをベースにした本にしよう。
入りにくいなら、啓発本からでもいい。

ここでは「何かしら自分の仕事に影響を与えてくれる本」を選ぶことが重要なのだ。

もちろん、小説が仕事に影響を与えるのならそれは有り。
「ヤル気が出る」くらいなら意味はないけど、「アイディア出しのヒントになる」のなら問題ない。

ビジネスをベースに書かれた本は、経験値の宝庫だ。
先人たちの知恵や工夫が、わずか1000円程度でまるごと手に入ってしまう。

もちろん、図書館を利用するのも手だ。
無尽蔵の知を手に入れることが出来る。

そして、ここからが大事なこと。

目的は「本を読むこと」ではなく、「本から経験値を得る」こと。
それを見失わないようにしよう。

そう思えば、本の全ページを熟読する必要はない。

何か一つ、どこか一行をメモしておくだけでも、それは知識の吸収だ。
その一行を探すために本をめくる。
逆に言うと、その「自分にとって刺さる一行」を見つけたら、もうその本はそれ以上読まなくても構わない。

最後まで読むことが目的じゃないからだ。
目的を果たした本はさっさと閉じよう。

次の本を読むのは2ヶ月後で良い。
もちろん、いますぐ次の本を手に取ってもいい。

そう、経験値を得るための読書はカンタンなのだ。

2.体験し、経験しよう。

一週間の仕事を終え、ようやく休日だ。
金曜は夜遅くまで会社の付き合いで飲んでいた。
起き上がるのは土曜の昼過ぎ。
ヒゲをそるのもダルいし、夕飯はコンビニですませよう。
パスタをすすりながらゲームをしていたら、あっという間に夕暮れだ。

土曜も深夜までゲームをして、気がついたら日曜日。
サザエさんのエンディングテーマを暗澹たる気持ちで聞きながら、月曜の仕事を思うと憂鬱になる…

そんな暮らしをしてないだろうか?

それでは、「経験値」を得ることは出来ない。

ここで言う「経験値」とは、「経験」とイコールではない。
何かを体験し、その経験を自分の中に落し込み、アウトプット出来るようになることを「経験値がたまった」と言う。

さぁ、今一度自分を見つめ直して欲しい。

君が惰性でゲームをクリアしている間に、同期はフットサルに参加し、新しい仲間から新しい刺激と知識を得ているかもしれない。
君がいつもと同じコンビニのパスタを食べている間に、先輩は少しだけ背伸びしたイタリアンレストランで、新しいワインの味を覚えているかもしれない。

体験はそのまま経験値にはならない。
体験を積み重ねることで、経験が増える。
経験を積み重ねることで、経験値が溜まっていく。

何か少しでもいい。
毎日に変化をつけよう。

休みの日ならなおさらさだ。
そこに新しい発見があるかどうかは問題ではない。
いつの日か、その体験がアウトプットされる日がくる。

全く新しい趣味や乗り気のしないことを始める必要はない。

普段しない散歩をする。
めったに行かないウィンドウショッピングに出かける。
食べたことのない定食のある食堂に入る。

体験をするだけなら、カンタンだ。
あとは、それが自然と折り重なり、熟成されるのを待てばいい。

3.人に話を聞こう。

経験値を高める、もっともカンタンな方法は、人に話を聞くことだ。
企画を考えるなら、それ自体を聞いてしまえばいい。

もちろん、上司や先輩、同期には相談しにくい。ということもあるだろう。
だったら友人はどうだ?
飲みながら、「いや、実はいまこんな企画を出すように言われててさ…」と話をふってみる。

数名で飲んでいたら、中には1人くらい、アイディアを考えるのが好きなやつがいるものだ。
あるいはその企画に必要な知識をもった友人なんかもいるかもしれない。

1人で悩むなんて、時間のムダだ。

友人がいない、というのなら、両親はどうだろう?
仕事がなんであれ、人生の経験値はまちがいなく君より高い。

もちろん、友人にしろ両親にしろ、君よりも仕事領域についての専門性は低いだろう。
だからといって、話を聞かない理由にはならない。

まず間違いなく、君以外の「視点」をくれるのだから。

この「視点」の違いは、なかなか1人では考えられない。
君以外の「経験」を蓄積してきた人からでしか出てこない。

実は、君の企画がいつも似たり寄ったりで、上司からダメ出しされ続けている原因のひとつも、「視点」が同じことだという可能性が高い。
一人よがりで、ユーザーのことを考えていない企画。
いや、考えているつもりなのに、反映できてない企画。

それはなぜか?

自分の思考以外に新しい要素が加わらないからだ。

本来それは「経験値」で補うべき要素。
でも、「経験値」がないからそれが出来ない。
実に残念なことだ。

人に話を聞くのが恥ずかしい、という人もいる。
個性だ。
それも仕方ない。

でも、良く考えて欲しい。

聞く恥ずかしさと、企画を否定され続ける苦しみ、どっちが良いかを。

一瞬の躊躇のせいで、まだあと5年も苦しむつもりだろうか?

人の話は入ってきやすい。
それは自分とは違った「経験値」に基づいた意見だからだ。

いいアイディアだったら多少自分の色を加えて提出してみればいい。
パクリではなく、アレンジで。
ダメでもともとだ。

そう、人に話を聞くことは、最もカンタンな経験値蓄積の方法なのだ。

4.まとめ

ここまで紹介した3つの方法は、本当にカンタンなことばかりだ。
これを一つも試さずに、悩んだままにしておくなんて本当にもったいない。
ぜひ、今年からトライして欲しいと思う。
一つずつでも良い。

そして「経験値」を積み重ねていこう。

そうすれば、昨日よりも今日、今日よりも明日の自分がバージョンアップする。

今年よりも来年、来年より再来年の自分が、笑っている姿が目に浮かぶハズ。

何度も言おう。

君の仕事が出来ないのは、「才能がない」からでも、「努力が足りない」からでもない。

ただ、「経験値が足りない」だけなのだから。